2013年10月23日
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UQ HOLDER連載第9回感想【ネタバレ注意】

Written By: 川俣 晶連絡先

「わっはっはっは」

「何が楽しいんだ?」

「楽しませてくれるねえ」

「ネギま!に出てきたっぽいエヴァちゃんの旧居? それとも、信用するなといいつつすぐ信用する九朗丸ちゃん?」

「いやいや。人魚の肉だよ」

「は?」

「人魚の肉の伝承は作品内設定というわけではなく、もともと存在する」

「それで?」

「しっかり、若狭の八百比丘尼と結びつくとはね。西洋妖怪の弟子の物語にしては、楽しいじゃないか」

「なるほど。そこが君のツボか」

「しかも、1400年前を縄文と間違える主人公」

「そこが面白いの?」

「歴史に興味が無い素人なんて、自分が産まれる前の昔は全部昔だ。だから、恐竜と原始人が共存する過去像がゴロゴロあるわけだ」

「ヤマト1974第4話のワープでも恐竜と原始人が出てくるよ」

「一緒にはでてこない。時代が同じではないことを松本零士は分かってるはずだ」

「じゃあ、1400年前って君は分かるの?」

「あまり良くは分からない」

「ほら。君だって分からない」

「あのね。関東の方はあまり詳しい歴史が残ってないことが多いのだ。1400年前というと、郷土史的にはこの辺に関してはほぼ史料が無い。あるのはおおむね室町以降だね。鎌倉時代にも地名に言及している史料はあるのだけど」

「良く分からないからその話はパス」

「あとね、あのおっさんの家。廃墟にこたつがあって本が積んである」

「本が積んであるといいわけ?」

「そこはいいな」

「そんなに?」

「ネギま!を読み続けようと思った理由の1つは大図書館だ」

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